皮の活用/革製品について

イノシシの皮や骨や内臓を有効活用!炭を作って肥料にする

イノシシの皮や骨や内臓を有効活用!炭を作って肥料にする

自然から頂いたものは、できれば捨てるところなく全て使い切りたいもの。

 

弊社は今まで、猪の「骨」については、一部の飲食店のお客様に『出汁用素材』として無償で提供、「毛皮」については『のとししレザー』を作り、地元のクリエイターの方などを通して有効利用してきました。

 

ですが、すべての骨が出汁に利用できるわけではありませんし、毛皮も全てを加工に出せるわけではありません。また「内臓」などは廃棄処分するしかありませんでした。

 

それが先日より、内臓や骨、加工に出せない毛皮なども有効に利用できる道が見えてきました。

 

日本初?イノシシ用の炭化装置を導入

 

ほぼ1年前から話には上がっていたのですが、調整に調整を重ね、とうとう導入&稼働が実現しました。

おそらくは全国で初となる『イノシシの骨・皮・内臓』を炭に変える炭化装置が、つい先日から動き始めました。

 

 

半日ほどで炭になる

 

弊社が導入した炭化装置とは、『薪などによって装置を加熱→装置に入れた骨や毛皮などの水分が揮発して乾燥する→骨や毛皮のの加熱がさらに進み熱分解が始まる→熱分解により可燃性ガスが発生し、それを燃料にさらに過熱が進む→最終的には炭になる』という仕組みで稼働します。

燃焼室側では薪をくべ、800〜900℃近くまで加熱します

肋骨を炭化させたところ

 

着火~可燃性ガスの発生まではコツが必要ですし、温度管理にも気を使いますが、順調に加熱・炭化が進めば、およそ半日ほどで装置に入れたものが炭になってくれます。一部の内臓(胃や腸など)や頭などは一度では炭にならないこともありますが、その場合は二回行えば確実に炭になります。

 

 

炭の使い道としては

 

製造された炭は、今後研究機関に成分を分析してもらい、その後『土壌改良剤』『肥料』として活用する予定です。

羽咋市は自然栽培など、自然に寄り添う作物づくりをしていますし、”のとしし” から出来た炭との相性も良いのではないでしょうか。

 

本記事を書いている私中村も、プライベートでは野菜の栽培をしておりますが、『これら炭が有機石灰として使用できるのであれば、野菜作りの選択肢も広がるのではないか?』と期待しているところです。

 

 

まだまだ手探りではありますが、今後もより自然に寄り添い、命を無駄にしないような活動をしてまいります。

どうぞ、よろしくお願いいたします。